冷凍スルメイカ類 10月搬入3割増 ペルー不漁でチリにシフト
2022年12月5日

財務省貿易統計によると、10月の冷凍スルメイカ類(マツイカ類、アメアカ類などを含む)の輸入量は前年同月比26%増の9399トンだった。国産スルメイカ不漁が続く中、南米アカイカやアルゼンチンマツイカなど海外原料を手当てする動きが進む。平均キロ単価(CIF)は37%高の549円。商社筋によると燃油代の高騰や円安の為替の影響、世界的に業務筋からの需要の回復が表れた結果。

国別では、中国からが22%増の4114トン、アルゼンチンからが46%増の382トン、チリからが9.1倍の1575トンを記録した。今年はペルーでの南米アカイカ漁が振るわず、「安定して獲れたチリ産原料にシフトした」(商社筋)。
その他ペルーからは1割減、ロシアからは3割減、米国からは93%減だった。なお、一部の国からの搬入量には、輸出国以外での漁獲物も含まれるという。

中国やロシアによるスルメイカ新漁の状況は非常に悪く、商社筋は「ロシア新漁はほぼ終漁したもよう。総漁獲量は前期より少ない約3000トン程度との情報がある」と話す。

北朝鮮水域の中国漁船激減 入漁料高騰などの影響か
2022年12月6日

北海道機船連によると、北朝鮮水域の中国イカ漁船が激減している。韓国海洋水産部によると中国漁船は2004年から同海域で着業し、当初の140隻が2013年には1300隻へ2020年には2300隻に達した。しかし昨年は500隻余りに減少し、今年はわずか33隻にとどまり、漁期も10月で終了した模様。

背景としては、入漁料の高騰(25万元(当初)⇒80万元(2020年)⇒300元(2021年))と乱獲による資源量の低下から、着業動機が減退したことに加え、両国のコロナ対策強化の影響もあるという見た方が示されている。

函館市場スルメイカ 冷凍相場1,200円超え
2022年12月9日

函館市水産物市場のまとめによると、11月の取り扱い数量は生鮮92トン(69%増)、冷凍16トン(12%増)とともに前年同月を上回った。平均単価は生鮮が985円(13%高)、冷凍が1,237円(65%高)と原料不足を背景に特に冷凍相場が高騰した。