生鮮スルメイカ 9月漁11年以降最低 2割減2563トン しけなど影響
2022年10月15日

生鮮スルメイカの水揚げが低調だ。漁業情報サービスセンターによると、9月の全国主要漁港水揚量(速報値)は前年同月比18%減の2563トンで、2011年以降の9月で最少となった。「資源量が減少したことと、しけが続いたことが影響した」と分析する。主要漁港のうち水揚量が最多の八戸(青森)は1%増の956トンと微増。前年同月がゼロだった釧路(北海道)は277トンと増加。宮古(岩手)は10%減の447トン、石巻(宮城)は43%減の205トンだった。
9月上旬までは青森・下北半島の昼のイカ釣漁で漁獲されていたが、同月中旬以降は低調。「道東は昨年が羅臼で漁獲があったが、今年は少量。石巻や八戸、釧路では沖合底引でのみ多少獲れている。日本海側は新潟や金沢付近で少量の漁獲がある程度だ」と説明する。
9月の全国の平均浜値は45%高のキロ918円と大幅に上昇した。「過去最低水準の漁獲量であることや、物価や燃油の高騰も影響したのでは」とみている。10月は10日までに894トンを漁獲しており、平均浜値は1003円だった。

山口・特牛イカ水揚げ好調 ケンサキ浜値3割高
2022年10月18日

下関市と長門市の北浦沖合を漁場とした活イカ漁が最盛期を迎えている。県内の漁港では前年を上回る水揚げが続いている。北海道と東北の不漁によって、イカ釣船団が南下している影響がある。9月下旬から10月初旬にかけて、山口県内の漁港にまとまった水揚げがあったもようだ。
県内有数の生鮮イカ水揚げ港のある下関市地方卸売市場特牛(こっとい)市場では、4~9月の半年間で962トン(前年同期873トン)と1割増、金額は7億3900万円(5億5100万円)と3割超の増加幅。続いて水揚げの多い県漁協湊地方卸売市場(長門市)では、4月から10月15日までに140トン(前年同期149トン)、1億3000万円(1億2600万円)を水揚げした。
特牛市場によると、ケンサキイカ(アカイカ)の1箱入り(約5キロ)の平均浜値は8000円(前年同期は6000円)と前年同期比2000円高(3割高)、スルメイカは5500円(4500円)で1000円(2割)値を上げている。

中国漁船への退去勧告激減 水産庁 大和堆周辺水域1~9月
2022年10月18日

水産庁は4日、日本海の大和堆周辺水域における外国船への対応状況について発表した。1~9月に実施した退去警告隻数は中国漁船が前年同期から565隻少ない17隻、前年同期には0隻だった北朝鮮漁船が今年は6隻で合計23隻となった。警告隻数のうち放水措置を実施したのは北朝鮮漁船への1隻のみだった。水産庁は「中国漁船の侵入が激減した理由は不明」としつつ、「日本のEEZ外には漁船群が確認でき、今後も海上保安庁と連携して対応を続ける」と話した。

韓国のイカ漁低調 9月末で17,800トン(前年同期比27%減)
2022年10月19日

北海道機船連によると韓国のスルメイカの今期(7~6月)の漁獲量は、9月末現在で、17,800トン(前年同期比27%減)のペースで推移中。TACの消化率は21%。 2そう引き西海トロールが35%減、沖合いか釣り29%減、大型トロールが30%減と主要漁業がいずれも前年を下回っている。一方小規模漁業は7%増で前年を上回っている。

北朝鮮船2年ぶりに出現 大和堆周辺に6隻 水産庁退去勧告
2022年10月20日

水産庁はこのほど日本のEEZ内の日本海大和堆周辺水域で、約2年ぶりに北朝鮮漁船の違法操業を確認したと発表した。8月以降に6隻に退去勧告を実施、1隻には放水措置がとられた。「海上保安庁などと連携を取りながら警戒態勢を続け、日本漁船の安全操業に万全を尽くす」としている。

南米アカイカ漁低水準 ペルーEEZ水揚量4割減 水研機構
2022年10月21日

水産研究・教育機構の松井萌氏は20日、全国いか加工業協同組合が開いたオンラインセミナーに登壇し、加工原料に使われるアメリカオオアカイカ(南米アカイカ)やアルゼンチンマツイカ(ARマツイカ)の今年の漁獲動向について説明した。ペルーの排他的経済水域(EEZ)内での南米アカイカ漁獲量は昨年を下回るペースで推移する。また、公海を除いたアルゼンチンEEZ内とフォークランド諸島周辺海域でのARマツイカ総漁獲量は、昨年を下回ったとした。南米アカイカは主に南米諸国や中国が漁獲しており、2020年はペルーと中国の漁獲が全体の9割を占めた。ペルーは自国のEEZ水域、中国は公海域を主漁場としている。
松井氏はペルーEEZ内での漁獲について「今年はここ近年の中では漁期の序盤から低水準で推移している」とし、22年7月末時点での累計漁獲量は前年同期比39%減の22万5000トンと説明した。なお、公海域での漁獲状況はリアルタイムで報告されないため不明とした。
続いて、ARマツイカの漁獲量についても解説した。アルゼンチンと中国が漁獲の大半を占め、アルゼンチンは自国EEZ内、中国は公海域を主漁場としている。
アルゼンチンEEZ内での22年9月末までの累積漁獲量は前年同期比27%増の16万5000トンとなった。ただ、台湾漁船などが操業しているフォークランド諸島周辺海域での漁獲は58%減の7万3000トンにとどまり、両海域を合わせた漁獲量は「昨年の約0・8倍」(松井氏)となった。なお、今期の両海域での漁獲は終了している。その他、公海域での漁獲量はデータ更新のタイミングから不明とした。
オンラインセミナーでは他にも、水産研究・教育機構水産資源研究所水産資源研究センター浮魚資源部浮魚第3グループの阿保純一氏からアカイカ(ムラサキイカ)の資源状況について説明があった。漁業情報サービスセンターの酒井光夫氏は、日本のイカ産業や海外のイカ資源の見通しについて話した。
また、水産研究・教育機構開発調査センターの鈴木大智氏はアカイカ利用拡大に向けた課題や取り組みを整理。水産庁からは、違法に漁獲された水産物の国内入流を防ぐ「水産流通適正化法」の概要説明やQ&Aの紹介もあった。