日本海沖スルメイカ分布量低水準 石川県水産総合センター5月下旬調査
2022年6月27日

石川県水産総合センターが5月下旬に行ったスルメイカ調査で、日本海沖合の分布量は前年、過去5年平均とも下回る低水準だった。魚体は前年に比べやや小型で、過去5年平均よりはやや大きかった。調査は5月23~31日、能登半島沿岸から日本海沖合(大和堆南部)でイカ釣で実施した。

スルメイカの分布密度の指標であるCPUEは、大和堆南東付近で10・5尾とやや高かったものの、その他の地点では0・3~3・9尾だった。北緯38度以北の日本海沖合の平均CPUEは2・6尾で、前年同期(39・7尾)と過去5年の同時期平均(16・2尾)を大きく下回った。「定点調査ではないため、厳密に比較できないが、今年5月の日本海沖合の分布量は前年、過去5年平均を下回っていると考えられる」と同センター。また、スルメイカの外套長(魚体サイズの指標)の平均値は18・1センチで、前年(18・7センチ)よりやや小さかったが、過去5年平均(17・5センチ)よりもやや大きかった。

流通名をムラサキイカに 国産アカイカを明確化 一部で販売実績も
2022年6月30日

全国いか釣り漁業協会は北太平洋で漁獲するアカイカを「ムラサキイカ」の呼び名で流通させていくことを決めた。すでに関係者への周知を始めている。品質の高い国産アカイカのブランド化を目指すと同時に、混同しやすいアメリカオオアカイカ等と区別しやすいように差別化を図る狙いだ。北太平洋などで漁獲されるムラサキイカは漁場が遠く燃油代などの懸念はあるものの、漁獲量は比較的まとまっており増産も難しくないとされている。認知度が低い西日本などへの周知が課題となるが、安全安心で高品質な国産ブランドを求める消費者ニーズを獲得することで消費拡大を図りたい意向。

函館市場イカ 6月82%増 釣り不振も定置網が貢献
2022年7月4日

函館市水産物地方卸売市場のまとめによると同市場の6月の生鮮スルメイカの取り扱い数量は前年同月比82%増の47トンと前年を大きく上回った。6月からスタートしたイカ釣りは低調だったが、定置網で一定量まとまり入荷の増加要因となった。7月に入り前浜でも獲れ出したことから、今後は釣りも今後期待できるのではとのこと。6月の平均単価は生鮮が7%安の955円、冷凍が44%安の566円だった。