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イカ加工品の栄養特性
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3.分析結果に対する考察
(4)
アミノ酸含量
いかくんとソフトさきいかの遊離アミノ酸含量を表7-1に示した。アミノ酸は我々の体を構成するタンパク質の源になっているだけでなく、食品の味を形成する重要な働きを持っている。
特に食品の中に水溶性の形で存在する遊離アミノ酸は食品の味形成に欠かせないものである。
この呈味を持っ遊離アミノ酸を表7-1から見てみると、いかくんもソフトさきいかもグルタミン酸の含量が1,100〜1,200mg/100gと一番高い事が分かる。
グルタミン酸は「味の素」と呼ばれるほど食品の味に関係するアミノ酸であるが、この含量が高いことは食品添加物として使用した調味料の中にグルタミン酸が多量含まれていたからと考えられる。
プロリンはソフトさきいかに1,020mg/100gでいかくん212mg/100gより約5倍高く・これは原料のマイカとアカイカの違いによるものと思われる。
イカにはアラニン、グリシン、プロリンなどの甘味を持つアミノ酸が高含量で含まれていることは、すでに多数報告されており、これら味に関与するグルタミン酸、プロリン、グリシン、アラニン等のアミノ酸がイカ加工品にも高い含量で含まれており、イカ珍味品の味形成に大きく影響していることが再確認された。
コレステロール低下作用、コレステロール系胆石予防作用、肝臓強化作用、血圧調節作用・視力回復作用等の、いわゆる成人病予防効果を持ち、現在、その生理的機能性が注目されている含硫アミノ酸の一つであるタウリンはいかくんに170mg/100g、ソフトさきいかに360mg/100g含有していた。いかくんとソフトさきいかのタウリン含量の差はプロリンと同様、原料の差が大きく影響すると思われる。
なお生イカのタウリン含量はイカの種類にもよるが300〜1,200mg/100g含量すると報告されているが・タウリンが水溶性のため製品の製造中に一部流出したり、分解したりするため、イカ加工品のタウリン含量は製品ごとに変動すると考えられる。
一方、イカ加工品の総タンパク質を加水分解して測定したアミノ酸含量は表7-2に示した通りである。食品に含まれているタンパク質は表7-2に示したようなアミノ酸(約20種類)から構成されている。このうち、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、スレオニン、トリプトファンおよびバリンの8種類は我々の体内で他のアミノ酸からほとんど生合成されないだけでなく、人体のタンパク質を合成するのに必要不可欠のアミノ酸であるため、必ず食品から摂取しなければならないアミノ酸で、これを必須アミノ酸と呼んでいる。
この必須アミノ酸の種類と含量が食品にどの程度の割合で含まれるかによって、その食品のタンパク質の栄養価が高くなったり低くなったりする。表7-2に示したイカ加工品の総タンパク質のアミノ酸含量は、食品添加物として添加した調味料にもアミノ酸が含まれているため、原料イカ自身のタンパク質のアミノ酸組成を示したものでない。したがって、この数値を直接比較してタンパク質の栄養価を論じることは正確とは言えない。
しかし、一般消費者はイカ珍味品を一つの加工品として口に入れるため、この総タンパク質構成アミノ酸量からいかくんとソフトさきいかのタンパク質の栄養価を比較してみた。
その結果、すべてのアミノ酸でソフトさきいかの方がいかくんに比べて高い値を示していることが分かる。
また、イカ加工品のタンパク質構成アミノ酸で共通に言えることはグルタミン酸、アスパラギン酸、リジン、ロイシン、アルギニン、アラニン、プロリン、ヒスチジン等の含量が高いことが分かる。グルタミン酸、アスパラギン酸、アルギニン、アラニン、プロリン、ヒスチジン等のアミノ酸は必須アミノ酸ではないため、体内で必須アミノ酸から生合成されるが、体内の代謝をスムーズにするためには、これら非必須アミノ酸も食品から十分に摂取する必要がある。
このような点を考慮した場合、イカ加工品には私達の体内でタンパク質を構成するのに必要な必須および非必須アミノ酸が十分含まれていることが分かる。
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