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イカ加工品の栄養特性
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次に表10からアミノ酸スコアを求める手順ならびに理由を以下に示した。
【1】アミノ酸スコアを求めるとき、メチオニン+シスチンの合計量、フェニルアラニン+チロシンの合計量で計算するようにFAO/WHO合同委員会で取り決められている。
シスチンはメチオニンから生合成され、本来非必須アミノ酸に入るが、どちらのアミノ酸も硫黄という特種な分子(S)を合むため、含硫アミノ酸と呼ぴ、その合計量で計算するように決められている。
また、チロシンはフェニルアラニンから体内で合成されるが、その合成速度が遅く、しかもチロシンは必須アミノ酸に近い性質を持っためアミノ酸スコァを求めるときは、フェニルアラニン+チロシンの合計量を使用している。
【2】アミノ酸スコアの求め方
表10に示したように暫定用評点パターンがFAO/WH0合同委員会で、タンパク質窒素1gあたりの必須アミノ酸の値(mg)が決められている。
 例えばイソロイシン(250)、ロイシン(440)…など。
そこで、イカ加工品の必須アミノ酸含量を求め、基準値と比較するわけである。基準値より少ないアミノ酸を制限アミノ酸と呼んでいるが、表1Oからいかくんで基準値以下の必須アミノ酸は含硫アミノ酸とバリンで、皮付きさきいかではスレオニンおよびバリンであることが分かる。これらのアミノ酸がそれぞれの製品の制限アミノ酸になる。この制限アミノ酸を基準値で割り100をかけてアミノ酸スコアを求めるが、その値の一番少ない値をアミノ酸スコアとして使用する。なぜなら、タンパク質を構成する必須アミノ酸が基準値を満たさない場合、一番低い値で評価するように決められているからである。
「計算例」 いかくん
<含硫アミノ酸> 214÷220×100=97
<バリン> 278÷310×100=90
よって、いかくんのアミノ酸スコアは90となる。
同様にしてソフトさきいかについて計算すると、スレオニン99.6、バリン84となり、ソフトさきいかのアミノ酸スコアは84になる。
以上のことからイカ加工品のアミノ酸スコアはいかくんで90、ソフトさきいかで84となった。いずれも第一制限アミノ酸(制限アミノ酸の中で一番小さい値を示したアミノ酸をいう。第二制限アミノ酸は二番目に小さい値を示したアミノ酸となる、以下の考え方は同様)はバリンであることが分かる。
科学技術庁資源調査会:改定日本食品アミノ酸組成表によるとイカのアミノ酸スコアは71(第一制限アミノ酸はバリン)となっており、今回の値はその数値より13〜19も高かった。これは測定したイカ原料の違いによるものか、加工品の製造に用いた調味料に必須アミノ酸が含まれていたためか、その理由は良く分からなかった。イカ加工品の製造時に必須アミノ酸を添加しているとは考えられないため、イカ原料が大きく影響するものと思われる。なお、イカの制限アミノ酸は生であれ、加工品であれ、バリンが第一制限アミノ酸であることは紛れのない事実であった。
タンパク質評価には種々の方法があるが、いずれの評価法でも、その数値が70以上を示している食品は良質のタンパク質を含むと評価するのが一般的である。
なぜなら、食品の種類は多く、通常、種々の食品を摂取して食生活が成り立っており、一つの食品で体に必要なすべてのタンパク質を補う訳ではないからである。
よって、タンパク質構成アミノ酸で必須アミノ酸の含量が基準値の70%以上も摂取できる食品は良質のタンパク質源になると考えられている。
イカ加工品のアミノ酸スコアは前述の通りいかくんで90、ソフトさきいかで84で、極めてその数値が高いため良質のタンパク質であり、また、イカ加工品のタンパク質含量はいかくんで29.1g/1OOg、ソフトさきいかで47.5g/100gと高いため、一回の摂食量は少なくても、動物性タンパク質の良い供給源になると考えてよい。
なぜなら、20gのイカ珍味品を摂取するといかくんで約3g、ソフトさきいかで約10gの動物性タンパク質が期待できるからである。
ちなみに、成人の一日当たりのタンパク質必要量は体重1Kg当たり約1gでよく、現在、日本人は平均一人当たり一日に約80gのタンパク質を摂取している。その摂取比率は動物性タンパク質:植物性タンパク質は約1:1で、栄養学上極めて適当な量と比率であると言われている。
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